投稿者「ino」のアーカイブ

見えない世界

ソーシャルネットサービスというものが 私たちの目の前に現れて もう随分長い時間が経った。 私はそれが好きで ずっと昔にあったBBSのように 自分の持っている世界を 拡張してくれるように感じて 関わりあってきた。 しかし、 … 続きを読む

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対峙

何も変わってはいないが 何かが変わったような気がする時、 何もかもが固定されておらず 常に変化しているということに気付く。 私たちは波打ち際に居て、 満ち引きのやりとりに 弄ばれているのである。 十一月も半分を過ぎたなら … 続きを読む

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別緑色世界

夜のスーパーに万願寺とうがらしがあった。 私はそれを手に取って眺めていた。 外は雨が降っていた。 パックに入って山積みになったそれは 鮮やかな緑色であった。 緑は光をエネルギーに変える力を持っている。 まるでソーラーパネ … 続きを読む

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立冬

冬が暦に現れるようになると 夜は私に冷たくするようになった。 それは私のせいではないが、 暖かい南の国から辿り着いたゆえ、 私にも何らかの落ち度があったのではないかと 思ったりする。 点滅する光を、自転車に灯して夜を走る … 続きを読む

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入り口

いつだって入り口である。 夜、ベランダに出てみると 当たり前のように オリオン座が昇っている。 季節はシフトチェンジをして 冬に向かっている。 車屋は私の留守番電話に 新しい車の試乗会があると吹き込む。 売りたい者は 買 … 続きを読む

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季節

今日から季節が変わったと思えることが 時々あるけれど、 それはたぶん その日の風向きのせいで、 仕事のように スケジュールの線が引かれるものでは ないのだと思う。 つまり、入り混じっていて 混沌としたものだろう。 そうい … 続きを読む

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測定

いつまでもやってくる台風のせいで 夏を引きずったまま空を眺めている。 前線はいつまでもそこに横たわっていて 私が望む高い空は なかなか見ることができない。 空気に含まれた南のこころざしが 南側の窓から流れ込んでくる。 こ … 続きを読む

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神無月

十月の東京に神はいない。 空はまだ曇っていて ときどき雨を落とす。 日が暮れるのがずいぶんと早くなって、 人の居る場所に 灯りがともる。 私は私の灯を背負って ベランダからそれを見ていた。 幼い頃 家の前に小さな沼があっ … 続きを読む

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静止

カフェの壁には大きな絵がかかっている。 そこには池が描かれており、 池の周りには歩道があって いくつかベンチが置かれている。 犬と散歩をしている紳士と ベビーカーを押している婦人がすれ違う。 池に浮かんだボートには 恋人 … 続きを読む

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落ちてくる というより吸い寄せられている と思うことで ずいぶんと世界は変わってくる。 尖った棘。 薔薇の棘のような前線が 内側は丸いということを 私は知っている。 それは雨のラインだ。 午後五時になると 鐘の音が響いて … 続きを読む

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