朝について

朝のベランダで季節を見ている。
煙突はバーグラフのように伸びて
先端の赤いライトは点滅しながら空に近づく。
冷たい空気を吸い込む。
胸の中を晩秋で満たす。
もう、晩秋と呼んでいいのだろうか。
太陽の位置は締め切りのラインのようなもの。
進み具合は風向きで決まる。
捗らないことが多くて
それはあなた自身のせいでしょう
そう言われているような気がして
少しうつむきながら
冷たさに向かってペダルを漕ぐ。
朝とはたぶんそういうものだ。

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