厳冬

夜、帰り着いて
エアコンのスイッチを入れ、
電気ケトルでお湯を沸かしていたら
バチンとブレーカーが上がって
真っ暗になった。
沸きかけたケトルの
シュルシュルという音が
もう少しだったのに
と残念そうに言っているようだった。
私はスマートフォンの
ライト機能を使って
手元に灯りをともし
クローゼットを開けて
ブレーカーのスイッチを上げた。
光はすぐに戻ってきた。
今までこんなことって
あまりなかったな、と思った。
これが寒さ、というものなのだろうか。
私はまずお湯を沸かし、
それからエアコンのスイッチを入れた。

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