ほんとうの切り取り方

大寒を過ぎてから風の強い日が続いた。
風速が1メートル強くなる度に
体感温度は1度下がるのだそうだ。
体感温度というのは本当の温度ではない。
しかし、人にとっては本当の温度である。
「ほんとう」は都合によってねじ曲げられる。
そうしていくつもの本当がある。
わたしはこの歳になっても
時々、本当のことが知りたくなる。
それは問題をどのように切り取るかという
ただそれだけでしかない。
もちろん、そんなこと知っているのだけれど
道を知っていても、目的地に辿り着けないのが
ひとというものではないだろうか。
そんな風にも思う。
わたしにとって、歩くことは日常だが、
走ることは非日常なのである。
まったく些細な違いである。

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