ほこさき

うたた寝をしていた。
窮屈な場所で眠ってしまって、しかも寒くて
こりゃ起きないとまた風邪をひくと思って
体を起こした時に
落ちた。
雷が。
空を引き裂いて地面に叩き付けるような音だった。
部屋が少し暗くなっていること気付いた。
風の音がした。
怒りというのは音によってあらわになる。
冷たいものと、暖かいものが出会う時、
空の機嫌は悪くなる。
何かが変わろうとするとき
必ず相対するものがぶつかって
荒れた日常を通り過ぎなければならない。
そんなこと、当たり前なのだけれど、
そういうことが腑に落ちるようになったのは
つい最近のことだ。

カテゴリー: 諸行無常 パーマリンク