かたち

あなたは私が思うようなあなたではなく、
私はあなたが思うような私ではない。
相手の認識というものは、
いつも希望のようなものを含んでいる。
それがお互いに伝わって、
お互いの思う自分というものを演じようとする。
そしてくたびれる。
しかし、本当の自分というものもまた存在しない。
自分が思っている自分もまた希望なのだ。
いってみれば、
私が思う私も、あなたが思うあなたも居ないのだ。
本当も真実も心の数だけあって、
どれも正しく、どれも間違っている。
必要なことは、
粉を入れた瓶を
とんとんとついて、
平らにならすようなことだと思う。

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