長い夢

ゆうべは長い夢を見ていた。
夢なのだから、もっと自由に
楽しさの限りを尽くすような夢を
見られればいいのにといつも思うが、
僕が見る夢はいつも現実が少し
捻じ曲がったおかしな世界にいて
あまり楽しくない夢ばかりである。
「夢」という言葉を単体で使うと
将来起きたらいいなという理想であるが、
実際に見る夢はそうでないというのは
なぜだろうか。
そもそも、今見ているこの世界は
夢ではないのだろうか。
多くの植物は生まれて、茎がどんどん
伸びて、伸びてその先に蕾ができて
最後に花が咲く。
夢にはその花の秘密が隠されては
いないだろうか。
目覚めると青空が広がっており、
そして心地のよい風が吹いている。
夢と夢の間を行き来しているだけのような
気がしてならないのだ。

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