さくらさく

花の命は短いと言うが、
桜の花の命は特に短いのではないかと思う。
花は虫を呼び、命を繋ぐための
大切な催しのはずだけれど
いつだって
大切なことには時間がかけられない。
扉はいつも開いているわけではない。
ごく短い間の出会いが
未来を作ってゆくのだろう。
しかし、花は待っているように見えて
実は待ってはいないのだ。
待っているのは我々である。

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