大きいと小さい

しばらく前に小さい車に買い替えた。
それまでは、排気量が大きい
セダンに乗っていたが、取り回しが重いのと
燃費もよくないので、イタリアの小さい車に
乗り換えた。
今までの排気量の三分の一で燃費もよい。
窮屈だとかパワーが足りないだとか
レビューでは言われているが、
車と人との関係性というのは、
しういうことではなかった。
呼吸が合うかどうかなのだと思う。
しかし、面白いことに、
この小さな車で走っていると、
よく大きな車に煽られるようになった。
前の車の時にはほとんどなかったが、
この車だと、大きなワゴン車がギリギリまで
詰めてきたり、高速道路で前方に
無理やり割り込まれたりするようになった。
またひとつ人間の愚かな特性が
よく見えるようになった。
大きなものは小さなものをぞんざいに扱う。
意識的にせよ無意識にせよ常にそう。
中に乗っている人には無関係に
ただ大きいか小さいかだけでそうなのである。
たぶんそのように遺伝子に刻まれているのだろう。
つまらないことだ、いつもそう思う。

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