師走

人はとても細い糸で繋がっている。
十二月にもなると
そのようなことを考えるようになる。
風の冷たさが
想いの矢印を
内側に向けるのだろう。
寒い朝、
目覚まし時計は
けたたましく私のことを
眠りの底から引きずり出し、
私は忌々しく
スヌーズボタンを叩く。
しかしそもそもそれは
私が望んだことだったのだ。

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