月別アーカイブ: 2016年9月

カフェの壁には大きな絵がかかっている。 そこには池が描かれており、 池の周りには歩道があって いくつかベンチが置かれている。 犬と散歩をしている紳士と ベビーカーを押している婦人がすれ違う。 池に浮かんだボートには 恋人 … 続きを読む →

落ちてくる というより吸い寄せられている と思うことで ずいぶんと世界は変わってくる。 尖った棘。 薔薇の棘のような前線が 内側は丸いということを 私は知っている。 それは雨のラインだ。 午後五時になると 鐘の音が響いて … 続きを読む →

どんな事も遠くなりはじめ どんな物も美しくなりはじめ どんな場所も静かになりはじめると たぶん角を曲がったところだ。 雰囲気や語感といった 体感的なものばかりを 受け取ろうとすると どんなことも停滞する。 根本的な意図は … 続きを読む →

九月になった。 空は少し、高く広くなった。 いくつかの台風が通り過ぎて 光が変わってきた。 まだ蝉は鳴いている。 ダムの水位はだいぶん上がったようだ。 それは私の部屋に付いている 蛇口に繋がっている。 遠く感じるものでも … 続きを読む →