ごうごうと風が
窓に吹き付けるのを聴いていた。
冷たい夜だった。
密閉されたマンションの部屋には
空気を取り入れる穴が空いている。
部屋の隅のその穴から
冷たい空気が入り込んでくるのが分かった。
それが部屋の中を一回りして
そして私の顔をなでていた。
そういえば年が明けたのだった。
それを思い出した。
2015という数字は2014よりもしっかりしていて、
もう随分前から2015だったような気がする。
またしても区切りというものは
そのように数字を持って
私の目の前に現れる。
ものさしの目盛りを読むようなことを
本当はしたくないのだ。
無為であることが明らかになることを
私は怖れているのだろう。

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