すっかり落ちてしまいました。
色々なものが落ちるのが
この季節の特徴です。
押し寄せてくるのが眠気です。
バスの窓は私のように曇っていました。
雨の日はいつもそうです。
一向に進まない理由を
私は分かろうとは思いませんでしたが、
赤い消防車の幻影が
次から次に通り過ぎてゆき、
多分これは火事による渋滞であろうと
鈍く私は思いました。
しかし、どうすることもできないのも
また私の特徴でした。
勤めている会社が移転するというので、
この頃、様々な物を棄てています。
必要なものなどほとんど無いということを知っています。
五年前ならば
きっとそんなに物を棄てなかったでしょう。
人は五年経つと随分変わります。
世界との関わりといったようなものが。
そうそう
来年の手帳を買いました。
正しくは手帳のリフィルというものですが。
その格子の中で私は
生きているのだろうと思います。

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