月別アーカイブ: 2014年11月

エンディング

雨が降るかもしれない ということは知っていました。 雲の立体がそう囁いていました。 朝のことです。 しかし私はたいしたことはないと 思っていたのです。 だから洗濯もして 傘を持たないで病院に行きました。 バスの窓に雨滴が … 続きを読む

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すっかり落ちてしまいました。 色々なものが落ちるのが この季節の特徴です。 押し寄せてくるのが眠気です。 バスの窓は私のように曇っていました。 雨の日はいつもそうです。 一向に進まない理由を 私は分かろうとは思いませんで … 続きを読む

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晩秋

公園を歩くと いつの間にか秋は進んでいる。 池の上を渡ってゆく 大勢の人々。 どこかに行って 日常とは異なる何かを見ている。 色々な毎日のできごとは 桜の葉のように はらはらと舞って 地表に到達する。 そしていつか大地に … 続きを読む

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アナザーフィールド

父の葬儀を二度もするとは思っていませんでした。 しかし、それはそもそも父が決めた事でした。 落慶法要の前に本葬をしない方が良いのだと 彼は言ったのでした。 経緯はさておいて、そのために 色々なことを一度にしなければならな … 続きを読む

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夜の公園

私は 夜の公園に忍び込んだわけではなくて、 ただ単に日が短くなっただけでした。 夜は時刻のことではなくて 太陽の都合なのでした。 足元でかさかさと音がしました。 それは乾燥した木の葉です。 辺り一面、落ち葉の匂いがしまし … 続きを読む

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