孤独の巣

東京は孤独の巣みたいじゃないですか
と、四角い画面の中で言っている人を見て
私の中の何かが反応するのが分かった。
きっとそういうことが
私の主題になることだと思っている。
しかし、孤独とは何なのか
考えようとすると
自分の核のようなものに向かって
沈んでゆくような気分になる。
何故なら個というものは
いくら関連を複雑に持っていても
持っていなくても
誰もがひとつ持っている。
だから、孤独というものもまた、
ひとりにひとつずつ
もれなく付いてくるものではないかと
思うのだ。
それに気付かないふりができることを
孤独ではないと言うのだろうか。
気付くことを追い払う技を
学習するように私たちはできている。
落ちこぼれると
まるでヘルペスを発症したように
蝕まれるのだろう。
なるほど、生き続けることは闘いなのだ。
物事を科学的にとらえると
身も蓋もないことが多いけれど、
原理というものを知っておきたいと
この頃思う。

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