諸行

できないのではなくて、
分からないのではなくて、
忘れているのだと思う。
脳細胞だけが
何かを覚えているのではなくて
身体の色々な部分が
時空を越えて
私というものを
線のように覚えている。
だから何かに出会った時に
身体が先に覚えていて
あぁ知っているよと言う。
そういうことを
脳細胞の言うことだけを聞いて
押さえ込もうとしても
無理というか
無駄なのです。
私というのはそういうふうに
できているのだから。
脳細胞だけに納得してもらっても
身体は反逆する。
世界の気温が徐々に下がって
様々なものが変わろうとするとき
そうやってずれている自分の
残像を見ることになって、
何か違う何か違うと思う。
耳を澄まそう。
そして全力で捕まえよう。
大丈夫、生命の舟は
正しい航路を選ぶはず。

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