月別アーカイブ: 2012年12月

存在する紙の森

配送を頼んでいた本棚が届いた。 それは組み立て式で、少し大きめだったので、 知り合いに頼んで、組み立てを手伝ってもらった。 二メートル×八十センチくらいの本棚を二個。 出来上がって、本を入れてみると、 本が命を持ったよう … 続きを読む

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夢の売店

宝くじというものは、 あれは、ほぼ当たらない。 交通事故で死ぬ確率の方がよっぽど高い。 詐欺みたいなものだ。 ただの紙切れを売りつけている。 毎朝、宝くじ売り場の前を通ると ろくおくえん、ろくおくえん と脳天気な、あるい … 続きを読む

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不自由な自由

風の音を聴いていた。 キッチンの換気扇の下だった。 中段階のボタンが押し込まれていて、 テレビの音は聞こえなかった。 私は、白菜を刻んで炒めていた。 野菜を摂らなければと思って。 人は食べたもののようになるから せめて冬 … 続きを読む

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半分の悲しみ

そんなに冷やさなくても 腐りはしないのにと夜を睨むと 階段の途中に 手袋が片方、落ちている。 寂しそうにという形容詞が 頭の中に染み出してはっとする。 片方の手袋のことを憐れむのは、 それがふたつ、一緒であることが当然で … 続きを読む

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猫と太陽の関係

寒さと暑さが繰り返すことによって 成長のバランスが変わり 年輪というものが刻まれる。 きっと私たちもそうなのだろう 変化することが自分の中に 年輪を刻んでゆくのだろう。 環境、を選ぶということは 自分にとって年輪のバラン … 続きを読む

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師走の空

今年というものは、 あと8パーセント程しか残っていない。 滑らかに繋がっているはずの 今年と来年に、区切りを付けようと する気持ちが、長い年月の間に 備わってしまって それが焦燥感というものを生む。 しかし、そういう時に … 続きを読む

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