月別アーカイブ: 2012年6月

広口

仕事場でいつも ミネラルウォーターを買って飲んでいたが、 水はそんなに冷えていなくてもいいし、 だいいち水の星に住みながら 水に金を出すというのもどうなのだろう、と思った。 それで、浄水マグを買ってきて 水道の蛇口から出 … 続きを読む

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リスについて

リスが逃げているという。 台風で木が倒れて ケージが壊れたのだそうだ。 サツマイモを入れたネズミ取りが仕掛けられ 所員が虫取り網を振り回して リスを捕らえようとしている。 しかしリスは、何から逃げたのだろうか。 行動範囲 … 続きを読む

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渦によって変わる光のこと

強い風とそれから雨が降って 電車が止まったりした。 あれは「台風」という名前が付いているから あぁ台風だからと思って、少し安心するのだと 最近読んだ本に書いていた。 確かに、名前を付けるということは、 しっかりと箱にしま … 続きを読む

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こころ

ゆうべ、心を食べた。 ソテーした牛の心臓。 とくとくと血液を送り出していたそれは 日本では「ハツ」と呼ばれているけれど、 英語のheartsが語源なのだと言う。 ひとつなのにね。 生きているということは 心がつねに動いて … 続きを読む

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前線

風が吹いているのは 自分の外側なのか それとも内側なのか もう分からなかった。 そして霧のような雨が降る。 梅雨の中にいる。 しとしとと降る雨はよい雨だ。 染み込むのは水だけではない。 今日は降らないでしょうと ゆみきさ … 続きを読む

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空の線

飛行機はいつも、空を行くけれど 飛行機雲はいつも、出来るわけではない。 自然というものに 自然でないものが線を引く。 なんてことだろう。 そう思いながら、 夕焼け空に引かれるそれを 僕は帰り道、立ち止まって ぼんやりと見 … 続きを読む

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かめはのろい

 少しずつ散らかった部屋は、  少しずつ片付ければよい。  少しずつざらついた心は、  少しずつ滑らかにすればよい。  一気にどうにかなったものは  一気に元通りにできるけれど、  少しずつどうにかなったものは  少しず … 続きを読む

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糸のようなもの

いつだって僕たちは、絶望の淵に立っている。 ずっと、そのことを知らないで歩いているけれど、 ある日、ここが尾根道で、 両側は絶壁なのだと分かって怖じ気づく。 今まですたすた歩いて来たくせに 恐る恐る歩くようになる。 それ … 続きを読む

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