連なった休日は
強い風が吹いて終わりを迎えた。
緑の中をどこまでも歩いていると
突然目の前に赤い塊が見えた。
盛り上がるようにつつじの
赤い花がかたまって咲いていた。
僕は足を止めて
そのコントラストを呆然と見ていたが、
後から来る人々は
何のことはないというように
ちらりとそれを横目に見て
足早に通り過ぎて行った。
人はいつも、もう二度と
見ることのないものを見ているが、
とても緩やかな変化の中にあって
そのことに気付かない。
突然やってくることよりも
そうやって、緩やかに変わって
ゆくことの方を愛おしく思うべきだろう。