ずっと昔、連想ゲームというテレビ番組があった。
キャプテンは答えを知っており、その答えを導く
ようなヒントをメンバーに出す。メンバーは
そのヒントから連想される言葉を探して解答する
というそれだけのゲーム。
赤い、丸い、青森。りんご。みたいな。
とてもシンプルで、いまそういう番組を作っても
ウケないだろうが、当時は結構みんな観ていた。
他に観るべき物がなかったのかもしれない。
しかし、この頃、あれはよかったなと思う。
正解よりも不正解だった答えの方が面白い。
赤い、丸い、青森。火星。みたいな。
そこら中に映像が溢れていて、だから
想像するというということから遠くなっている。
想像することは、まわりくどい、と思う人が増える。
自分はまだ言葉を探すことが、おもしろい、と
思える状態にあるけれど、そのうちに何も
考えたくはなくなるかもしれない。
それがとても恐ろしい。
目に映るものを、連想ゲームのヒントだと思って
言葉を探そう。そう思う。