月別アーカイブ: 2011年10月

朝について

朝のベランダで季節を見ている。 煙突はバーグラフのように伸びて 先端の赤いライトは点滅しながら空に近づく。 冷たい空気を吸い込む。 胸の中を晩秋で満たす。 もう、晩秋と呼んでいいのだろうか。 太陽の位置は締め切りのライン … 続きを読む

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通過するものは何

通り過ぎるのは雨。 そして季節のこと。 どこかで玉手箱を開けてしまって、 煙がもくもくと立ちのぼり、 あっというまに年老いて 浜辺を歩いているような感覚。 大切なのは、 何がしたいかではなくて なぜそうするのかということ … 続きを読む

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道程

雨が通り過ぎるたびに 季節は変わってゆくけれど、 今年はのぼったり、おりたりして はっきりと曲がり角を曲がらず、 まだ後ろ姿が見えたままだ。 ずっと、手を振って 手を振り疲れて、 だるくなって下ろしたころに やっと見えな … 続きを読む

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なにも持たないということ

世の中は「所有する」ということから 「権利をもつ」ということに 移り変わろうとしているようだ。 音楽も映像もどこか知らない国の サーバーの中にあって、 回線を繫げ、権利を行使して参照する。 その方がスマートだから。 スマ … 続きを読む

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死について1

Steve Jobsが亡くなった。 そのことについて、色々なところで 色々な人が沢山書いていて、そういうのを いっぱいよんで、お腹がいっぱいに なってしまって、自分では、 彼の死について、 今は何も書きたくなくなってしま … 続きを読む

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二十三.四

地軸が少し 傾いているせいで 金木犀が香る。 隣の会社の生け垣が 金木犀なのだ。 オレンジ色の小さな粒。 季節は彩って香るものだ。 真っ直ぐなことが、正しいことだと 思い込むのは浅はかなことだ。 よいこと、やさしいことは … 続きを読む

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無連想ゲーム

ずっと昔、連想ゲームというテレビ番組があった。 キャプテンは答えを知っており、その答えを導く ようなヒントをメンバーに出す。メンバーは そのヒントから連想される言葉を探して解答する というそれだけのゲーム。 赤い、丸い、 … 続きを読む

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ゆるやかに

言葉が出てこない。 多分それは、じっと耳を澄ますことのできる 時間や場所が無いということだろう。 あるいは、そうでなければならない という根拠のない信念のようなもので 貶めているということで それは実際、堕落というものに … 続きを読む

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