月別アーカイブ: 2011年2月

黒い電車の夜

春一番が吹いた夜、僕はプラットホームにいた。 遅くまで働くということが、良いことだとは思わない。 しかし、みんな働いていて、みんながすることすら 自分が出来ないということを不甲斐なく感じる という呪縛から逃れられず、帰る … 続きを読む

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世界は針の先から生まれている

暗い夜が増している。 夜更けの街を帰ってきた。 ふと見上げると、半分の月が低い位置にあって その意外な大きさに少し驚いて 信号の赤で初めて濡れた路面に気付くいた。 いつのまにか少し雨が降ったようだった。 春は近い。 あと … 続きを読む

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やめるときもすこやかなときも

物事に対する身体の反射というのがあって、 それは精神でコントロール不可能なところにあるのだと思う。 考えてみると、暑いとか寒いとかそういう ことだってコントロール不可能で、 心頭を滅却すれば火もまた涼し などと言うけれど … 続きを読む

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みんなまわっているのだから

三寒四温のペースに なってきただろうか。 二月という月の厳しさは 嫌いではないが抜け出したいと思う。 季節に慣れることがないのは 変わってゆくことを知っているからかもしれない。 そもそも、自分が加齢して 変化しているのだ … 続きを読む

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雨の丹念

ひどい雨だった。 あれは木曜日だったか。 終電は遅れていた。 駅前でタクシーを拾おうと思って立っていた。 通り過ぎるタクシーはみんな緑色の 賃走表示を出して通り過ぎる坂道。 ほんの暫く前までは雨の気配などなかったのに 小 … 続きを読む

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おもいこんだら

ほとんどが同じだからといって、 全てが同じとはかぎらない。 洗面所の上に埋まっている蛍光ランプが ちかちかしはじめたので、これはもう 寿命である、天寿を全うしようとしている ならば、次世代はLED電球に換えようそうしよう … 続きを読む

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ものがたりの降りてくるところ

空気がぬるんでいて、そういう夜を自転車で帰った。 猫は空き地に集合するところのようだった。 あちらからもこちらからも、黒や白やまだらや茶やトラ模様の 猫たちが集まってくるのに出会った。 それはまるで、小学校に登校する児童 … 続きを読む

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音楽が頭のなかを

ふとしたはずみに、頭の中で音楽が鳴り始める。 それは、木琴の音であることが多くて、短いフレーズを 繰り返すような、音楽というよりは音に近いものだ。 そういうループのことを、ミニマルミュージックと言ってもいいだろう。 単調 … 続きを読む

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しろいよるのこと

もつれた糸をほどくのは得意ではないし、 またそういうことが好きなわけでもないけれど、 仕事というのは、そういうことばかりでうんざりする。 得意なことを仕事にしたはずなのに、 いつの間にか、得意でないことばかりしている。 … 続きを読む

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ふたたびみるもの

風呂に湯を入れるように、いつの間にか、いっぱいに なるのがビデオレコーダーに内蔵されたハードディスク。 例によってまた容量ぎりぎりになってしまったので整理する。 しかし、1テラバイトもあるのに、いったい何がそんなに 詰ま … 続きを読む

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