あぁ駄目だ。もう全然駄目だ。
そういう思いが周期的に訪れる。
思いは、どのような場合も常にべき乗で表され
気持ちは小さな値のままだ。
折り紙のように折りたたまれて
別の形に姿を変えている。
ティーポットに番茶の葉を入れてお湯を注ぐ。
カップに注いだら、茶の葉が二枚、注ぎ口から出て
カップの中に游いだ。
別にかまいはしない。
人に出す茶でもなし。
しかし、そういうことの積み重ねが
堕落した精神を育てる。
工場は土曜日も動いている。
低いノイズが
絶え間なく放出されている。
光が降り注いで、とてもよい天気だが
うららかさは
作為的に消去されている。
等圧線の幅は広く緩んでいる。
気圧は均一ではない。
穏やかというのは、ある一瞬の
波の状態だろう。