月別アーカイブ: 2010年11月

輝くものは遠くからでも見える

駅前を歩いていたら、黄色と黒に塗り分けられた棒が飛んできて、 あれ、と思ったら、その後から、オレンジ色のコーンが飛んできた。 見ると革ジャンを着た、若い男が、工事の準備のためだろう、 道路脇に積まれたそういった道具を片っ … 続きを読む

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東京で激怒

今の音楽には怒りが無いんだよみんな優しいの。 エレキギターはマシンガンみたいなもんでさ。 テレビを見ていたらそういう言葉が聞こえてきた。 そんな気もするけど、どうだろう、実際はもう少し違うと思う。 怒りが無いのではなくて … 続きを読む

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寂しさについて考察

ひとりだから寂しいのではなくて、 寂しい人は、誰かと一緒でも寂しいのではないか 最近、そんな風に思ったりする。 それは孤独というものと少し似ていて、 人が入るための入り口が付いていない部屋に 住んでいるようなものだと思う … 続きを読む

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みどりの星

あぁ駄目だ。もう全然駄目だ。 そういう思いが周期的に訪れる。 思いは、どのような場合も常にべき乗で表され 気持ちは小さな値のままだ。 折り紙のように折りたたまれて 別の形に姿を変えている。 ティーポットに番茶の葉を入れて … 続きを読む

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迷迷迷い道

バスは信号を左折して、 会社の前の通りに出るはずだったが、 そのまま直進した。 道を間違えたのだ。 見慣れない風景が流れてゆく。 運転手はすぐに気付いた。 「あはは、間違えちゃいました。はは」 マイクを通して、運転手は言 … 続きを読む

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あわいろ

淡い色が好き。 淡い色は白ではない。 淡い色のものは意外と少ない。 目立たないからだ。 目立たないものが好き。 なぜなら、目立たないものは静かだから。 やかましいのは嫌い。 やかましいものは、ずっと遠く離れて そして眺め … 続きを読む

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よみがえらない勤労

雨は午前中の早い時間で止んで、午後から暖かい陽が射した。 僕は太陽を逃したくなくて、洗濯をして干した。 空からはジェット機の音がずっと聞こえていた。 東京という街は、いつだって、空を鉄の塊が飛んでいる。 窓を開けると、ジ … 続きを読む

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鍵は閉めることも開けることもできる

久保田のいいやつがあるので、呑みに来ませんか、 と友人に誘われて、日曜日の午後、彼の家に行った。 ともだちというのは、いいものだ。 しかし出遅れてしまって、たどり着いたのはかなり遅い時間だった。 混み合ったバスは、のろの … 続きを読む

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映画

はじめて映画館で観た映画は、確かスターウォーズだった。 中学に入りたての頃だったと思う。 しかし、僕は、映画を観に行ったことを、親に言わなかった。 いつもと変わらない日だったと、嘘をついた。 田舎町で、映画を観にゆくには … 続きを読む

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闇色珈琲店

日差しはあったけれど、風は冷たかった。 太陽に当たっているところだけが暖かかった。 どれだけ、太陽に依存しているのかが分かる。 たくさん洗濯をして、太陽にかかげた。 それから、太陽に掌をかざしてみる。 太陽のように赤い血 … 続きを読む

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