月別アーカイブ: 2010年10月

みかん

朝、加藤さんはすっとした顔で、広い範囲で雨になるでしょうと言った。 すっとした顔の加藤さんは、フラダンスを踊って、歌も少し歌い、 CDも出してみたりしていることを、僕は知っている。 成蹊大学に通っていたから、きっと吉祥寺 … 続きを読む

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じゅうぶんではないこと

何もかも十分にやろうと思ってるんじゃないだろうな。 中学生の時、親父はそう僕に言った。 今になって思えば、それは親父自身のことだったのかもしれない。 廊下には買っただけで読まれていない本が山積みになっており、 開封もされ … 続きを読む

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自転車に乗って

ずいぶん久しぶりに自転車に乗った。 四月に職場が変わってから、あまり自転車に乗っていなかった。 駅まで、バスで行くようになり、通勤で使わなくなったので、 出番が減ったのだ。自転車置き場に放置したままだったので、 もう、そ … 続きを読む

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中田永一「百瀬、こっちを向いて。」

ライトノベル、ジュブナイル、ヤングアダルト。 ジャンルというのは明確な決まりがあるわけではないから、 いつも曖昧で境目が分からない。 たぶんそれは囲いではなくて、方向性なのだと思う。 どちらの方向に向いているのかというこ … 続きを読む

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季節

今は秋なのだろうか。 季節がニュースで感じるものではなくて、 肌で感じるものだとすれば まだ夏の終わりのような感じがする。 今年があと二ヶ月と半分程で終わってしまうとは、 どうしても思えない。 パッケージエアコンが取り外 … 続きを読む

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共感

いつまでたっても、それほど涼しくならない。 季節は緩やかに下降しているが、今年があと二ヶ月と少しで 終わってしまうようにはとても思えない。 あと半月もすれば、もう十一月になろうとしているのに 今日は半袖を着て会社に行った … 続きを読む

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すきまにつめる

「すきまにつめる」と角田さんは言った。 そんなに忙しいのにいつ本を読むのですか、と僕が訊ねたのだった。 それが、しごく一般的な言葉であろうと、何であろうと 信じる人の言葉というのは、非常に重みを持っており、 また、浸透性 … 続きを読む

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人の望みの喜び

とても、遠い所にあるから 見えるはずがないと、思い込んでいることは結構ある。 晴れた休みの日に、少し高いところから 遠くを眺めてみると、何かしら見慣れない物が見えることがある。 それが、時々、見えないと思い込んでいたもの … 続きを読む

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ぐち

降り続いた雨も、朝になると上がった。 まるで雨が上がったことが、奇蹟であるかのように 雲の間から光が溢れて それで、何もかもが許されてしまうのだ。 太陽というのはそれほど絶対的な力を持っていて 僕も、あの太陽のようになれ … 続きを読む

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rain

一日ずっと雨が降っていた。 雲が落ちても落ちても、青い空は見えず、どこからか 雲がつぎ足されていることがわかる。 ベランダに出て、空を眺めたけれど、雲の出所は分からなかった。 ただ雨が、強くなったり、弱くなったりして、 … 続きを読む

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