月別アーカイブ: 2010年10月

ナンバー14

雨も、風も、それほどでもなかった。 靴箱を開けて、水が染み込みにくそうな靴を探したら ほとんど新品同様のリーガルの靴があって なんだ、こんないいのもってたんじゃん俺 と思って、それに防水スプレーをしてから履いて出掛けた。 … 続きを読む

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過剰な自意識と決別を

人が好きな自分と、自分が好きな自分は、大抵違うのが普通なのだ。 自分の好きな自分というものを、頑張って実現しないほうがいいと思う。 そういうエネルギーは他方に向けた方がよい。自分を嫌悪してはならぬ。 自分よりも、他人を好 … 続きを読む

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朝はどこから

朝はどこからくるかしら あの山越えて、野を越えて 光の国からくるかしら というような歌が僕が生まれるずっと前にあった。 何故か僕はそれを知っている。 この所、朝になると、この最初のフレーズが 頭の中でループループするのだ … 続きを読む

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季節の含有率

夜になって風が強くなった。 ごうごうと窓に吹き付ける風の音を聴く。 天気図の等圧線は縦縞で冬模様。 しかし、この頃は季節が唐突に移り変わるような気がする。 以前は、春には夏が、夏には秋が、秋には冬が、冬には春が 少しずつ … 続きを読む

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グランドノイズ

ドアを開けると、音が入り込んでくる。 それは川が流れる音ではなくて、 自動車がアスファルトの上を流れてゆく音で、 風に揺れる木々の音ではなくて、 エアコンの室外機が空気をかき混ぜる音だったりする。 すぐ近くで、知らない誰 … 続きを読む

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夜、雨は降る

さらさらとしたカレーは夏の世界のカレーで、小麦粉を使った ねっとりとしたカレーは冬の世界のカレーだと勝手に思っている。 そもそも、カレーライス的なルウを使うやつは、冬の世界のシチューと 夏の世界のカレーが出会って出来たの … 続きを読む

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茶色

茶色というのはあの色だから、日本茶は緑茶と言うのだろう。 小包の中で大部分を占めていたのは番茶の袋だった。 パッケージには「冬番茶」とあるけれど、最後に収穫する 茶の葉で作る茶だから、冬になるのが常なのではないかと思った … 続きを読む

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さば寿司

実家から父親の名義で荷物が送られてきた。 それは故郷直送便的な、地元の郵便局が企画している小包だった。 中を開けると、いくつかの地元の食材と、さば寿司が入っていた。 うちの田舎では、最高気温が二十度に届かないくらいの季節 … 続きを読む

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消火器

この家に引っ越してから六年が経った。 色々な事が変わったとも言えるし、何も変わらないとも言える。 しかし実際、変わらないものなどないのだと思う。 戸棚の中にあった消火器は、五年が使用期限だったようだ。 管理組合で新しい消 … 続きを読む

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言葉と玄米とおにぎり

言葉をひとつ記す。 そして、それから次の言葉が生まれるのを待つ。 それは音楽に似ている。 美しい和音のように響けばいいと思う。 ひとつから、ふたつになるとき 関係というものが生まれるから そこに美しさや醜さが出現するのだ … 続きを読む

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